『Beast of Reincarnation(ビースト・オブ・リンカネーション)』のPC版は、最低スペックだけを見ると、それほど重いゲームには見えない。GTX 1070やRX 580でも動作対象に入っているからだ。
ただし、公式表を下まで読むと印象が変わる。推奨GPUはVRAM 12GBのRTX 3060/RX 6700 XTで、目標は中設定・1080p・60fps。しかもDLSSまたはFSRのPerformance設定を使う前提になっている。
「RTX 3060が推奨なら、今のミドルクラスPCで余裕だろう」と考えるのは少し早い。GPUの処理性能だけでなく、VRAM容量とアップスケーリング条件まで確認しておきたいタイトルだ。
公式推奨はCore i7-12700K/Ryzen 7 5800X、RTX 3060 12GB/RX 6700 XT 12GB、メモリ16GB。中設定・1080p・60fpsでもPerformanceアップスケーリングの使用が前提です。
RTX 4060やRTX 5060はVRAM 8GBのため、公式推奨を完全には満たしません。今からPCを選ぶならVRAM 12GB以上、できれば16GBを基準にし、45GB以上の空きがあるSSDへインストールしましょう。
PCスペックを気にせず家庭用ゲーム機で遊びたい場合は、PS5パッケージ版も選べる。
本記事は製品版発売前のため、PC版の実測フレームレートはまだ確認できていない。公式値と当サイトの構成目安を混同しないよう、本文では分けて記載する。
ビースト・オブ・リンカネーションとは

『Beast of Reincarnation』は、ゲームフリークが開発し、Fictionsが販売する一人用アクションRPGだ。西暦4026年の日本を舞台に、“穢れ人”のエマと“腐蝕犬”のクゥが旅をする。
ポケモンのように仲間へ技を指示する発想は残っているが、ゲームの手触りはまったく異なる。エマを直接動かして刀で斬り、敵の攻撃を受け流し、その成功でためたポイントを使ってクゥに技を出させる。コマンドを開くと時間がゆっくり進むため、反射神経だけで押し切るアクションではない。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 2026年8月4日 |
| 開発 | GAME FREAK |
| 販売 | Fictions |
| ジャンル | アクションRPG |
| 対応機種 | PC、PS5、Xbox Series X|S |
| PC配信 | Steam、Microsoft Store |
| プレイ人数 | 1人 |
| 日本語 | インターフェイス・音声・字幕に対応 |
| Game Pass | 発売初日から対応 |
ビースト・オブ・リンカネーションの推奨スペック

PC版の公式動作環境は次のとおり。
| 項目 | 最低スペック | 推奨スペック |
|---|---|---|
| OS | Windows 10/11 | Windows 11 |
| CPU | Core i5-8400/Ryzen 5 3600 | Core i7-12700K/Ryzen 7 5800X |
| メモリ | 16GB | 16GB |
| GPU | GTX 1070 8GB/RX 580 8GB | RTX 3060 12GB/RX 6700 XT 12GB |
| DirectX | DirectX 12 | DirectX 12 |
| ストレージ | 45GB、SSD必須 | 45GB、SSD必須 |
| 想定動作 | 低設定・1080p・40fps | 中設定・1080p・60fps |
| アップスケーリング | DLSSまたはFSR 1 Performance | DLSSまたはFSR 3 Performance |
出典:Steam『Beast of Reincarnation』ストアページ
現在のSteam公式ページでは、最低・推奨ともにメモリ16GB、推奨GPUはRTX 3060 12GB/RX 6700 XT 12GBだ。本記事では過去の表ではなく、2026年7月30日に確認した現行要件を採用している。
表のなかで、特に気になるのは推奨CPUの高さとVRAM 12GBという指定だ。
RTX 3060自体は2021年登場のGPUだが、一般的な12GB版はビデオメモリに余裕がある。一方、後発のRTX 4060やRTX 5060は処理性能が上でも、標準モデルのVRAMは8GBだ。世代番号が新しいだけで、公式推奨をすべて満たすとは限らない。
最低スペックは「とりあえず起動するライン」より少し具体的
最低環境はGTX 1070 8GBまたはRX 580 8GBで、低設定の1080p・40fpsが目安になっている。
30fpsではなく40fpsなのは珍しいが、ここでもネイティブ1080pではない。DLSSまたはFSR 1をPerformanceに設定する条件が付く。GTX 1070とRX 580はDLSSを利用できないため、実際にはFSR側を使うことになる。
古いPCでも遊べる余地は残されているものの、画質を保ったまま滑らかに動かすための環境ではない。とくに本作は受け流しのタイミングが戦闘の流れを左右する。画質よりフレームレートを優先し、低設定へ下げる判断が必要になりそうだ。
推奨スペックでも「中設定+Performance」が前提
推奨環境のRTX 3060 12GB/RX 6700 XT 12GBは、中設定の1080p・60fpsを想定している。
注意したいのは、こちらもDLSSまたはFSR 3のPerformance設定が条件になっていることだ。一般にPerformanceは画質よりフレームレートを優先する設定で、元の描画解像度を大きく下げて1080pへ拡大する。
つまり、公式推奨を満たしたPCでも、次の動作が保証されているわけではない。
- ネイティブ1080p・60fps
- 高設定または最高設定・60fps
- WQHD・60fps
- 4K・60fps
ここを曖昧にして「RTX 3060なら快適」とだけ書くと、購入後の印象とずれやすい。RTX 3060 12GBは正式な推奨GPUだが、あくまで公式が示した条件内での話である。
PC版は重い?スペック表から分かること

結論からいえば、フルHDで遊ぶだけなら最重量級ではないが、公式推奨の条件は軽くない。
公開映像では、荒野へ植物が一気に広がる環境変化、巨大な腐蝕体、エマの髪を使った立体移動などが確認できる。ゲームフリークの古島康太ディレクターも、平地や荒野が森へ変わる世界と、エマの髪による移動・攻撃を説明している。
戦闘は、刀を使うエマのリアルタイムアクションと、クゥへ指示を出すコマンドバトルを組み合わせたものだ。受け流しに成功するとクゥのスキル用ポイントがたまり、コマンドを開いている間は時間がゆっくり進む。
先行プレイでは『SEKIRO』を少し穏やかにしたような受け流しの感触や、髪を使った立体探索が評価されている。
このゲーム内容を考えると、静止画の美しさよりも、受け流しや回避が安定するフレームレートを優先した方が遊びやすい。PC性能が推奨ぎりぎりなら、最初から最高画質を狙うより、中設定を基準に影やエフェクトを調整する方が現実的だ。
RTX 3060で遊べる?
RTX 3060 12GBなら公式推奨スペックを満たす。
想定されているのは、中設定・1080p・60fps・DLSS Performance使用時だ。12GB版であることも確認しておきたい。RTX 3060には一部8GBモデルも存在するため、「RTX 3060」という名前だけで判断しない方がよい。
また、GPUだけを満たしてもCPUが古いと推奨環境には届かない。公式推奨CPUはCore i7-12700KまたはRyzen 7 5800Xで、GPUに比べて要求が高めだ。Core i5-10400やRyzen 5 3600とRTX 3060を組み合わせた旧世代PCでは、推奨GPUを積んでいても推奨構成そのものではない。
発売前の段階では実測データがないため、混雑した戦闘や環境変化の場面で常に60fpsを維持できるかまでは断定できない。RTX 3060ユーザーは、発売後のドライバー更新と実測結果も確認したい。
RTX 4060・RTX 5060でも動く?
RTX 4060とRTX 5060は、どちらも標準モデルのVRAMが8GBなので、VRAM 12GBを指定する公式推奨環境は満たさない。
これは「起動しない」という意味ではない。最低環境は8GBのGTX 1070/RX 580なので、画質設定を調整すればプレイできる可能性は高い。ただし、テクスチャ品質を上げたときのカクつきや、VRAM不足による読み込みの不安は残る。
| GPU | VRAM | 公式要件上の位置づけ |
|---|---|---|
| GTX 1070 | 8GB | 最低GPU |
| RTX 3060 | 12GB | 推奨GPU |
| RTX 4060 | 8GB | 処理性能は上でも推奨VRAM未満 |
| RTX 5060 | 8GB | 推奨VRAM未満 |
| RTX 5060 Ti 16GB | 16GB | 推奨VRAMを満たす現行候補 |
| RTX 5070 | 12GB | 推奨VRAMを満たす |
| RX 9060 XT 16GB | 16GB | 推奨VRAMを満たす現行候補 |
| RX 9070/RX 9070 XT | 16GB | 推奨VRAMを満たす上位候補 |
現行GPUのメモリ容量は、NVIDIA GeForce RTX 50シリーズ仕様およびAMD Radeon RX 9000シリーズ仕様で確認できる。
RTX 4060/5060をすでに持っているなら、発売前に買い替える必要はない。まずはテクスチャを中以下にして、VRAM使用量とフレームレートを確認するのが順当だ。反対に、これから『ビースト・オブ・リンカネーション』用のPCを買うなら、8GBモデルを積極的に選ぶ理由は薄い。
メモリ16GBで足りる?
公式の最低・推奨スペックはどちらも16GBなので、ゲームだけを動かすなら16GBが基準になる。
ただし、これから新品PCを購入するなら32GBをすすめたい。ブラウザ、Discord、録画ソフト、配信ソフトなどを同時に動かすと、16GBでは余裕が小さい。メモリ価格との差が許容できるなら、最初から32GBにしておいた方が後で増設する手間もない。
整理すると、次の考え方でよい。
- すでに16GB搭載PCを持っている:発売前の増設は不要
- 新しくゲーミングPCを買う:32GB推奨
- 配信や録画もする:32GB以上を選ぶ
必要容量は45GB、SSDは必須
PC版の必要容量は45GBで、SSDへのインストールが必須とされている。
最近の大作としては比較的収まりがよいが、空き容量を45GBちょうどにするのは避けたい。発売後のアップデート、シェーダーキャッシュ、セーブデータなども考え、少なくとも60GB程度は空けておくと安心だ。
今からPCを買う場合、500GB SSDはWindowsやほかのゲームですぐ埋まる。複数のPCゲームを遊ぶなら1TB、録画もするなら2TBを基準にしたい。
ビースト・オブ・リンカネーション向けPC構成3選
ここでは公式推奨スペックを基準に、価格を抑えたい人、構成選びで迷いたくない人、WQHDや今後の新作まで考えたい人の3タイプに分けて構成を選んだ。
選定で重視したのは、推奨GPUを上回る処理性能だけではない。公式推奨と同じVRAM 12GB以上、メモリ32GB、1TB以上のSSDを基本とし、予算と用途のバランスも見ている。単純に性能や価格の順へ並べたランキングではない。
| 選び方 | GPUの目安 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 価格を抑える | RX 9060 XT 16GB | フルHDを中心に遊びたい |
| バランス重視 | RTX 5070 12GB | DLSSを使い、新作ゲームにも対応したい |
| 高画質・長期利用 | RTX 5070 Ti 16GB | WQHDや重量級ゲームまで考えたい |
製品版のPC実測値はまだないため、以下は公式要件から判断した新品PCの構成目安となる。特定の解像度や画質設定におけるフレームレートを保証するものではない。
予算を抑えるならRX 9060 XT 16GB構成
| パーツ | 構成目安 |
|---|---|
| CPU | Ryzen 7 7700/Core i7-13700F以上 |
| GPU | Radeon RX 9060 XT 16GB |
| メモリ | 32GB |
| SSD | 1TB |
新品でVRAM 16GBを確保しながら、価格を抑えやすい構成。RX 9060 XTには8GB版と16GB版があるため、必ず16GB版を確認したい。
公式推奨のRX 6700 XT 12GBより新しく、VRAMにも余裕がある。まずはフルHDで画質とフレームレートのバランスを取りたい人向けだ。
迷ったらRTX 5070構成
| パーツ | 構成目安 |
|---|---|
| CPU | Ryzen 7 9700X/同等以上 |
| GPU | GeForce RTX 5070 12GB |
| メモリ | 32GB |
| SSD | 1TB |
RTX 5070はVRAM 12GBで、公式推奨容量をちょうど満たす。DLSSを使いたい人や、『ビースト・オブ・リンカネーション』以外の新作も幅広く遊びたい人に合わせやすい。
ただし、12GBに大きな余裕があるわけではない。高解像度テクスチャや将来のゲームまで考えてVRAMを重視するなら、次の16GB構成を選びたい。
高画質・長期利用ならRTX 5070 Ti 16GB構成
| パーツ | 構成目安 |
|---|---|
| CPU | Ryzen 7 9700X/Ryzen 7 9800X3Dクラス |
| GPU | GeForce RTX 5070 Ti 16GB |
| メモリ | 32GB |
| SSD | 2TB |
WQHD以上の解像度や、ほかの重量級ゲームまで視野に入れるならこのクラス。VRAM 16GBを確保でき、公式推奨より余裕を持たせられる。
『ビースト・オブ・リンカネーション』だけをフルHDで遊ぶ目的なら過剰になる可能性もある。4K性能は発売後のベンチマークを見てから判断した方が確実だ。
よくある質問
- ビースト・オブ・リンカネーションの推奨GPUは?
-
GeForce RTX 3060 12GBまたはRadeon RX 6700 XT 12GB。中設定・1080p・60fpsで、DLSSまたはFSR 3のPerformance設定を使う条件になっている。
- RTX 3060で快適に遊べる?
-
12GB版RTX 3060は公式推奨GPU。ただし、公式の想定は中設定・アップスケーリング使用時の1080p・60fpsであり、高設定やネイティブ1080pでの60fpsを保証するものではない。
- RTX 4060やRTX 5060で遊べる?
-
最低GPUより処理性能は高いため、設定調整で遊べる可能性は高い。ただし標準モデルはVRAM 8GBなので、VRAM 12GBを求める公式推奨環境は満たさない。
- メモリは16GBで足りる?
-
公式推奨は16GB。すでに16GB搭載PCを持っているなら、発売前に増設する必要はない。新品PCを買う場合や、配信・録画を同時に行う場合は32GBがおすすめ。
まとめ
『ビースト・オブ・リンカネーション』のPC版は、GTX 1070やRX 580でも動作対象に入っている。一方、推奨環境はVRAM 12GBのRTX 3060/RX 6700 XTを指定し、中設定の1080p・60fpsでもPerformanceアップスケーリングを前提としている。
この条件を見る限り、「RTX 3060推奨だから軽いゲーム」とは言い切れない。特に注意したいのはVRAMで、RTX 4060やRTX 5060の8GBモデルは処理性能が高くても公式推奨を完全には満たさない。
すでにゲーミングPCを持っているなら、発売前に慌てて買い替えるより、まずGame Passや発売後のベンチマークで動作を確認するのが賢い。これから新品PCを選ぶなら、VRAM 12GB以上、メモリ32GB、1TB以上のSSDを基準にすると失敗しにくい。
エマの受け流しとクゥへのコマンド指示を行き来する戦闘では、見た目を少し豪華にするより、フレームレートが安定している方が気持ちよく遊べるはずだ。最初は中設定から始め、実際の動作を見ながらテクスチャや影を上げていくのがよい。

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